糖新生・加齢による筋肉の減少を防ぐには

加齢だけでなく、糖新生によって筋肉が減ってしまうこともあります。筋肉を維持するには、適切な筋力トレーニングと食事が重要です。

糖新生とは
糖新生とは、貯蔵されているグリコーゲンが少なくなったときに、筋肉のタンパク質を分解してブドウ糖をつくり、エネルギーにすることです。
糖新生が起こると、筋肉量が減ってしまい、基礎代謝が低下することで体脂肪がつきやすくなります。

グリコーゲンとは
食事で糖質を摂ると、グリコーゲンという形で筋肉や肝臓に蓄えられます。
グリコーゲンは筋肉に約400g、肝臓に約60g蓄えることができますが、これ以上は体脂肪になります。
血糖が下がると、筋肉や肝臓のグリコーゲンが分解されて、血液中に放出されてエネルギーになります。
脳だけでも1日に120gの血糖を消費すると言われます。

糖新生が起こる原因
糖新生は極端に糖質を制限したダイエットで起こり、上記のようにリバウンドの原因になります。
筋トレでもトレーニング後の食事によって起こることがあります。
筋トレに慣れてくると体脂肪を落としたいという欲が出て、糖質や脂質を控えて、タンパク質ばかりを摂るようになります。
筋トレのエネルギー源は主に糖質なので、極端に糖質を控えることを続けていると、日ごとにグリコーゲンの貯蔵量が減っていき、糖新生が起こることにもなります。

空腹での筋トレ
空腹時に血糖値が下がっている状態で有酸素運動をした場合は脂肪がエネルギーとして使われます。
しかし、筋トレのエネルギー源はほとんどが糖質なので、そうはいきません。
とても空腹なときに筋トレをすると、血糖値を上げるために副腎皮質ホルモンが分泌され、糖新生が起こる原因にもなってしまいます。

消費したグリコーゲンを回復させる
筋トレ後に十分な食事をすれば、24時間くらいで筋肉のグリコーゲンを元の状態まで回復できます。
筋トレの強度が高いほどグリコーゲンの消耗が激しく、回復にも時間がかかります。
十分に休息を取らないで筋トレをすることも、筋肉のグリコーゲンを回復できずに糖新生につながってしまいます。
筋トレをしているのに筋肉がつかないということも起こります。





加齢と筋量
加齢に伴い骨格筋量は減少し、20歳を過ぎると50歳までに約10%、それ以降は大幅に減少します。
骨格筋はタンパク質からつくられていて、合成と分解を続けています。
食事をするとタンパク質が合成されますが、筋トレなどすると合成がさらに促進します。
逆に空腹時はタンパク質が分解されて、エネルギーになったり臓器の修復などに使われます。
高齢になると、合成と分解のバランスが崩れて骨格筋量が低下していきます。
筋量が減少すると運動能力が低下したり、代謝が悪くなって太りやすくなります。

加齢による筋力低下
筋力は20代をピークに低下し、とくに低下が著しいのは伸筋と呼ばれる筋肉群です。
この筋肉群は、立ち上がる、腕を伸ばす、姿勢を維持するなど、重力に抗してはたらくので、抗重力筋と呼ばれています。
抗重力筋群とは、上腕三頭筋、大腿四頭筋、腹部、僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋、臀部など。
加齢による筋力低下を防ぐには、抗重力筋を鍛えることが必要です。
また、鍛えた筋肉を維持するには、最低でも筋肥大させるようなトレーニングを週1日は行う必要があります。

体脂肪の増加
加齢に伴う骨格筋量の低下や運動不足などにより体脂肪が増えていきます。
皮下脂肪はそれほど問題ありませんが、内臓脂肪が増加するので、生活習慣病にかかるリスクが大きくなります。

加齢と骨密度
骨は骨格を維持したり、血中のカルシウム濃度を維持するために、新たにつくる働きと分解する働きを続けています。
高齢になると、合成と分解のバランスが崩れて骨密度が低下し、とくに女性は閉経後、急激に低下します。
また、運動不足も骨密度を低下させる要因の一つです。

加齢による筋量の減少を防ぐには
運動を習慣づけて食生活を見直すことで、加齢に伴う筋量の減少を防ぐことができます。
適切な筋力トレーニングを継続すれば、高齢者でも筋量や骨密度を維持・増加もさせることも可能です。
また、高齢になると最大酸素摂取量は低下しますが、有酸素運動を継続すれば全身持久力を大幅に高めることもできます。