【筋力をつけるとは】筋肥大・筋動員力・筋持久力の3通り

筋力をつけるとは、いわゆる「筋肉をつける」だけではなく、今ある筋肉での発揮できる筋力を高める、筋肉の持久力を高めるの3通りあり、筋トレでの負荷の大きさによって、効果が変わってきます。

 目次
1. 「筋力をつける」は3通り
2. 筋肉は2種類ある
3. 筋力を出すエネルギーは3種類
4. 筋力アップするには最大筋力を測定
5. フォームの安定が重要

 




 

「筋力をつける」は3通り

筋力をつけるとは

どのようなスポーツでも筋力をつけることが重要ですが、筋力をつけるとは、いわゆる「筋肉をつける」だけではなく、下記の3つがあります。

  • 筋肉を太くして筋力を高める(筋肥大させる)
  • 今ある筋肉で発揮できる筋力を高める(筋動員力を高める)
  • 筋肉の持久力を高める(筋持久力を高める)

 

目的別のトレーニング方法

目的により、負荷率、反復回数、セット数、セット間の休憩時間など、トレーニングの方法が違います。
負荷率を設定してトレーニングを行うことで、効率よく筋力をつけることができます。

目的 負荷率 反復回数 セット数 セット間の休憩
筋動員力を高める 90~100% 1~3回 2~3 3分程度
筋肥大させる 70~80% 10回程度 3~5 1分程度
筋持久力を高める 30~50% 30回以上 2~3 30秒以内

 

負荷率とは

負荷率とは、自分が出せる最大筋力に対する割合で、筋肉をつける(筋肥大させる)には、最大筋力の70~80%でトレーニングすることが最も効果的です。
効率よく筋力をつけるには、自分の最大筋力がどれくらいか知る必要があります。

筋肉は2種類ある

速筋

最大筋力や瞬発力を出す筋肉です。
トレーニングすることで、筋繊維が太くなり(筋肥大)、太くなるほど最大筋力がアップします。
断面積1c㎡当たり6~10kgの力を出せます。

遅筋

持久力にすぐれている筋肉です。
トレーニングすることで、筋肉内の毛細血管の数や、栄養素を運ぶ細胞内のミトコンドリアが増加します。
その結果、血流量が増し、酸素を多く供給できるようになり、持久力が増します。




 

筋力を出すエネルギーは3種類

1.無酸素系・ATP-CP系(アデノシン3リン酸-クレアチンリン酸系)

  • 筋肉中のATP(アデノシン3リン酸)などのリン酸化合物が分解する過程でエネルギーを出す。
  • 短時間の激しい運動・短距離走などで重要。
  • 最大筋力を出せるが、筋肉中には約8秒持続できる程度しか含まれない。
  • さらに筋肉を動かすには、筋肉中のグリコーゲンからATPをつくることになる。

 

2.無酸素系・乳酸系

  • 筋肉中のグリコーゲンが無酸素的に分解してATPをつくり、エネルギーを出す。
  • 負荷の大きな運動中は、血流が阻害されているため、無酸素的になる。
  • 無酸素的な代謝ではグリコーゲンが不完全燃焼するため、疲労物質の乳酸が生成されます。
  • 最大筋力の60%程度を出せるが、持続時間は約33秒間で、乳酸がたまりそれ以上のエネルギーが作れなくなる。
  • 短距離走・中距離走などで重要

この無酸素系2種類を合わせて、約40秒間の最大パワーを発揮できます。
陸上競技の400m走が、「究極の無酸素運動」「無酸素運動の限界」と言われるのは、この無酸素系エネルギーを使い切ってしまうからです。
一流選手の400mのタイムは約40秒なので、ゴールすると倒れこんで、立てなくなってしまう光景が見られます。

3.有酸素系

  • 筋肉中のグリコーゲンが有酸素的に分解してATPをつくり、エネルギーを出す。
  • 呼吸による酸素により、乳酸を発生せずに運動を持続できる。
  • 筋肉中のグリコーゲンや血液中のブドウ糖、脂肪酸などを原料に、ミトコンドリアでエネルギーが作られる。
  • 最大筋力の25%程度の出力しかないが、持続時間は約2時間である。
  • 中距離走・長距離走などで重要

 

筋力アップするには最大筋力を推定

筋トレで重要なのは負荷率

効率よく筋力をつけるには、自分の最大筋力を推定し、これを元に負荷を設定する必要があります。
筋トレで最も重要なのは、負荷率(どれくらいの重さのダンベル・バーベルを使うか)で、各種目ごとに最大筋力から算出する必要があります。

最大筋力はどれくらいか?

各種目での反復回数から、最大筋力に対する負荷率が分かります。

反復回数 負荷率
1回 100%
4回 90%
8回 80%
12回 70%
20回 60%
30回 50%

 

【例】ダンベルカールでの最大筋力を推定するには、5回くらい反復できると思う負荷を選び、できなくなるまで反復します。
10kgのダンベルで8回反復できた場合、上の表より負荷率は80%となり、この種目での最大筋力は12.5kgと推定できます。

負荷の感じ方

トレーニング中に感じる「重い」、「軽い」などの強度から、だいたいの負荷率を推定できます。

感じ方 負荷率
かなり軽い 50%
軽い 60%
やや重い 70%
重い 80%
かなり重い 90%
非常に重い 100%

 

トレーニング例

筋肥大させるのが目的なら、負荷率を70~80%に設定します。
上記のように、ダンベルカールでの最大筋力が12.5kgなら、8.75kg~10kgのダンベルを使用すると効果が高くなります。
筋持久力をつけたいなら、負荷率が30~50%なので、3.75kg~5kgのダンベルが効果的ということになります。

フォームの安定が重要

フォームが安定しないと筋肉がつきにくい

効率よく筋肉をつけるには、その種目での最大筋力を知る必要がありますが、間違って推定していることが多々あります。
筋トレに慣れていない初級者の時期は、フォームが安定せず、筋肉の使い方もよくないものです。
この状態では、正確に最大筋力を測定することは難しいです。

最大筋力は誤認しやすい

筋トレに慣れていない時期に、最大筋力を測定して、20kgだったとします。
しかし、筋肉の使い方が悪く、実際には30kgだったなど、誤認することがよくあります。
最大筋力を20kgと思い込んでトレーニングしていくと、短期間で25kg、30kgと上がっていくことが起こります。
これは、筋力がついたのではなく、フォームが安定して、筋力を発揮できるようになっただけです。

最大筋力の測定

筋トレを1ヶ月ほど継続すると、フォームが安定してくるので、この時期に最大筋力を測定するとよいです。
筋力を発揮するには、集中力が大きく影響するので、最大筋力を測定するには、トレーニングに集中できる環境も必要です。

マシーンとフリーウエイト

負荷をかけるにはマシーンとダンベルなどのフリーウエイトがあります。
マシーンは初心者でも簡単に行うことができますが、下ろす時に摩擦で負荷が弱くなったり、広いスペースをとったりします。
ダンベルやバーベルのフリーウエイトは、いろいろなトレーニングができますが、注意しないとケガをしたりします。
他に負荷をかける方法として、腕立て伏せやスクワットなどの自重負荷やチューブやゴムバンドなどがあります。
どれも長所と短所があるので、使い分ける必要があります。




 

 関連項目
 筋力をつけるには
筋動員トレーニング
筋肥大トレーニング
筋持久力トレーニング
全身持久力トレーニング
筋トレ頻度と回復時間
筋肉痛の原因と回復
自重トレーニング
パワートレーニング

 

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